ずっと気になってたけど日本未公開だった映画がいつの間にか公開されていつの間にか配信されてた。
ラヴクラフトの「宇宙からの色」の映画化。
画面はモノクロでスタッフロールが冒頭に流れ、雰囲気は完全にクラシック映画。ニコケイが大暴れする同じ原作の映画もあれはあれで良かったけど、こちらは娯楽要素0の陰鬱さが特徴。
隕石が落ちる時間軸が過去であるというアレンジがされており、現在は村にいないガードナー家の身に何が起きたのかが回想形式で語られるのがより生々しい。
異次元の色彩というネーミングが秀逸なのは、この世の物とは思えない艶めかしい美しさを想像させつつ、それが生き物の生気を徐々に吸収していく死の物質であるという二面性があるから。
この映画があえてモノクロで作られているのはその色の再現を避けるためなのかと思いきや、普通にカラーの場面も出てきて意図がよく分からなかった。CGでモニョモニョ動いてる色彩を見てしまうと神秘性が一気に薄れてしまったような……。
原作ファンなら一応おすすめです。