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ヒンディー・ミディアムのがらがらのレビュー・感想・評価

ヒンディー・ミディアム(2017年製作の映画)
4.0
下町で結婚衣装店を経営する主人公夫婦は、娘を都会の私立校に入学させるため様々な手段を試みる。

インドで成功するためには良い私立校に入らせることが必須で、良い私立校に入るためには英語の実力や、両親の育ち・振る舞いが審査対象になることもあるとのこと。金はあるものの、下町育ちで都会の雰囲気に馴染めない主人公夫婦は面接がうまくいかず、貧困層向けの特別枠に詐称して、申し込むことにする。

インドの貧困・教育問題を扱った映画。前半ではインドにおける受験戦争の大変さを、後半ではインドの貧困の現実をコメディタッチに描いていて、楽しく興味深く見れた。

日本でも、特に都市部の方では、小学校から良い学校に入れさせるために親が頑張るってのはよく聞く。インドも日本と似たような状況なんだなあと思っていたら、インドの公立校の環境や貧困のレベルが日本とは段違いで驚いた。そりゃ日本の公立にも問題は多いけれど、インドではここまで上と下との差が広がってるのかとインドの格差問題の大きさを知る。

また、裕福な人間が裏口入学などのズルをすることによって、どんな悪影響が起こるのか、誰に皺寄せがいくのかをものすごく分かりやすく描いてくれる。

良い映画なんだけど、クライマックスがめちゃくちゃ駆け足でびっくりする。同じ服装だから時間が飛んだことも分かりづらいし、最後あの国語教師くらいは出してあげて欲しかった。
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