ヒンディー・ミディアムの作品情報・感想・評価

「ヒンディー・ミディアム」に投稿された感想・評価

ロアー

ロアーの感想・評価

4.2
デリーの下町で代々結婚衣装の仕立て屋を営むバトラ家。
ひとり娘を一流進学校に入れようと考えた夫婦は、面接のため高級住宅街へと引っ越すものの結果は不合格だった。
そんな時、夫婦は低所得者向けの優先枠があると知る。高級住宅から一転、一家は最下層の貧民街に引っ越し、貧乏人のフリで合格を狙うが・・・

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お受験騒動を面白おかしく描きながらも、格差社会の現状や教育事情にするどく切り込んでいてめちゃくちゃ秀逸な作品でした。
前半でセレブ、後半で貧乏人の暮らしを比較して見せるストーリー展開も巧妙過ぎて脱帽です。

老舗の仕立て屋を営む主人公一家は、中流階級と称するにはかなりお金持ちの部類なんですが、でも所詮<商売人>でしかなく、ガチセレブの中ではホワイトカラーとブルーカラーのように差が生まれてしまう。そこがインドでははっきり英語が話せるか話せないかで区別されているのが興味深かったです。同じインド人同士でも言葉が通じないくらい多言語が溢れているインドにおいて、英語が第二母国語になっていることは知っていたけど、それが差別にもなっているとは知りませんでした。

前半は「中流階級一家、ガチセレブの世界を体験するの巻」で、インターミッションを挟んだ後半は「中流階級一家、最下層の貧乏人世界を体験するの巻」。この後半が特に面白かったけど、隣人のおっちゃんがめちゃくちゃいい人過ぎて切なかった。

インド映画ならではの長さはともかく、前半と後半で対比させる展開のおかげで観やすかったので、インド映画のオススメを聞かれた時にぜひ紹介したい映画のひとつとして頭の中にストックしておくことにします。
一人旅

一人旅の感想・評価

5.0
サケート・チョーダリー監督作。

娘を名門私立校に入学させるべく奮闘する夫婦を描いたコメディ。

ルキノ・ヴィスコンティの『ベリッシマ』(51)でも描かれた“お受験戦争”を題材としたインド産コメディの快作で、幼い一人娘をデリー屈指の名門私立小学校に入学させるべく、あの手この手で奮闘する富裕層夫婦の姿をユーモラスに描いています。

お受験に対する親の情熱と執念は万国共通のもので、それは現代のインドにも当て嵌まることが分かります。やはりインドにおいても、“名門校入学=勝ち組の条件”と認識されているようで、本作に登場する若夫婦も大切な一人娘の幸せを願うあまり行き過ぎた行動に出てしまうのです。

本作が普通のお受験コメディとは一味違うポイントは、商売人の富裕層夫婦が“貧困層のための受験枠を利用する”ということ。貧困であることが受験の要件になっているため、あろうことか夫婦は貧困地区にわざわざ引っ越して、実際に貧しい暮らしを実践することで貧困層を装うのです。豪邸で贅沢な暮らしをしてきた夫婦の“貧乏体験”がコミカルに描かれていて、隣人の気のいい夫婦との交流も見所となっています。

一方で、夫婦の自分本位な行動は、本当に貧しい人々の子どもから教育を受ける権利を奪っているという事実を浮かび上がらせていきます。自分の子どもさえ幸せならそれでよいというミーイズムからの脱却がテーマとなったインド産お受験コメディで、お受験は子ども以上に親(同士)の闘いであることを再実感させてくれます。
くりふ

くりふの感想・評価

4.0
【インドの隣人】

劇場行く気だったが公開すぐ終わってしまった。レンタルで。

いい映画でしたが開放感はないですね。着地に成功か失敗かよくわからぬままのエンディング。

インド映画特有の大仰なデフォルメは効いていつつも、親しみやすさが魅力ではありました。より、インド人が近所にやって来た感じがいたしました。

その意味でも、後半がずっと面白い。前半は人間らしからぬ嫌らしさがずっと続きますが、偽装することで逆に、人間らしさを取り戻すというインターバル以降が、より親しみながら共感できましたね。

下町の服屋さんが、ブティックにランクアップしてこう変わるのか…といったファッション事情がわかるイントロがまず面白いし、お受験事情もナルホドーの連続。

どこの国も根は同じでしょうが、独特の冷ややかさを湛えたインドの階級意識には、やっぱりカースト制度の差別感が尾を引いている気が、してしまいますね。

で、面白いのは、子供自身は常に、大人の蚊帳の外ってこと!

イルファン・カーンは相変わらず達者で、最後の演説も彼頼みだったのでしょうが、やっぱりアレ説得力薄いです。そもそも、ナンデ皆、座って大人しく聞いてんの?って疑問が先に立ってしまう。

個人的に配役で面白かったのは、『あなたの名前を呼べたなら』では貧しくとも健気女子、を演じていたティロタマ・ショームさんが、コッチでは正反対の役を綽綽と演じていたこと。女優って、女って…まぁ。

全体、親しみ易くとも、コレでいいの?と疑問なトコロが幾つかありました。そこに引っ掛からなければ、もっと没入できたかも。

自分がインド事情に暗いせいでそうだったのかは、今後のお勉強次第かなぁ。

…そもそも、あの偽装のままじゃいつか、バレるよねえ?(笑)

<2020.4.14記>
子どもを私立学校に入学させたいと強く願うがあまり、
あの手この手で大奮闘!

貧富の差も描かれ、後半は刺さりました。

あの方に泣けた😭✨
インド映画に出てくる善い人枠の人って、本当に際限なくどこまでもお人好しなんだよなぁ…✨この方他の映画でもまた登場して欲しい💕←
優しいよ〜🙏✨

「あなたの名前を呼べたなら」のティロタマショームが出てきて嬉しかったです!
また違う雰囲気で(役柄関係なく)素敵でした✨

そして、娘ちゃん癒し系で可愛かったです💕ピザ🍕が可愛すぎて…✨

あのパフォーマンスのクオリティは、
もし何かの大会に出たとしたら優勝すると思いました🥇🏆✨
下町で結婚衣装店を経営する主人公夫婦は、娘を都会の私立校に入学させるため様々な手段を試みる。

インドで成功するためには良い私立校に入らせることが必須で、良い私立校に入るためには英語の実力や、両親の育ち・振る舞いが審査対象になることもあるとのこと。金はあるものの、下町育ちで都会の雰囲気に馴染めない主人公夫婦は面接がうまくいかず、貧困層向けの特別枠に詐称して、申し込むことにする。

インドの貧困・教育問題を扱った映画。前半ではインドにおける受験戦争の大変さを、後半ではインドの貧困の現実をコメディタッチに描いていて、楽しく興味深く見れた。

日本でも、特に都市部の方では、小学校から良い学校に入れさせるために親が頑張るってのはよく聞く。インドも日本と似たような状況なんだなあと思っていたら、インドの公立校の環境や貧困のレベルが日本とは段違いで驚いた。そりゃ日本の公立にも問題は多いけれど、インドではここまで上と下との差が広がってるのかとインドの格差問題の大きさを知る。

また、裕福な人間が裏口入学などのズルをすることによって、どんな悪影響が起こるのか、誰に皺寄せがいくのかをものすごく分かりやすく描いてくれる。

良い映画なんだけど、クライマックスがめちゃくちゃ駆け足でびっくりする。同じ服装だから時間が飛んだことも分かりづらいし、最後あの国語教師くらいは出してあげて欲しかった。
omochichi

omochichiの感想・評価

3.9
話のあらすじは子供の小学受験だけれども、両親の、二人のラブストーリーが素敵だなと感じました。

貧しい人達の生活になりきって生活するけれど、その数日間は学ぶ事が多すぎる日だったと思う
実際に見て触れて生活して、知り合いもできて、貧しさの中に優しさがあって今まで出会った事の無い人達がここでは普通に暮らしてること。なにもかも運と不運で片付けるにはあまりに勿体ない格差があって、行動して幸せな子が一人でも増えますように、作り話だけどそう願います
Baad

Baadの感想・評価

3.9
インド映画422本目は小学校のお受験コメディー

*******
いい感じでリアリティーのあるパンチのきいた話が語られてきたのに最後の演説でうやむや。最近のインド映画や洋画のヒット作によくあるパターンで少し残念でした。ただ、有耶無耶にしなければもの凄く厳しい映画になりそうだったので、この映画の場合仕方なかったかも。

とにかく、最後のパフォーマンスに入るまでは素晴らしい映画でした。

最初の夫婦の出会いのシーンからして洒落ているし。
この夫婦のキャラの良さと、娘の可愛らしさでグイグイ引っ張られました。イルファン・カーンと相手役の女優さんの演技力すごい。

お金持ちで学歴が今ひとつって、日本のお受験の場合特にハンデにはならないと思うけれど、インドではそうではない?最後まで見るとむしろなにも対策しなかった方がどこか引っかかったのでは、というお受験対策校の胡散臭さとか、容赦なく金に群がってだまし取るインテリとか、怖かった。友達の紹介であれですからね。

もう一つ特筆すべきは貧民街での隣人シャルマのいい人っぷりですが、「タヌはマヌと結ばれる」の友人役でブレイクした方のようです。“たぬまぬ”も楽しいし、日本語字幕付きの動画配信ありますので、彼が気になった方は是非見て見てください。

公立校でも最低限が保証されていないのにはびっくりしました。スラムでも才能のある子はいる、っていうのはそろそろ公開される「ガリーボーイ」にも描かれているようですが、最近は映画だけでもインドの割と等身大の状況が見られるので面白くなってきましたね。

(財産と学歴は使い方次第 2019/10/1記)
インドのお受験をコメディタッチで描く。が、そこはインド映画 社会問題をしっかり入れてくる。子供を持つ親の話でした。

 ”お受験は親を見る“

一人娘ピアをどうしても進学校に行かせたいと家族で下町から高級住宅街にお引越。
しかし全敗。
そこで考えたのがRTE法(無償義務教育に関する子どもの権利法の略)の低所得者用の枠を狙う。
今度はスラムに引越し貧乏人になりすます

貧しい生活をして初めてわかることがある
そして昨日、今日では本当の貧しさはわからないという事も実感した

そんなイルファーン・カーンが物申す!
最後にはガツンとみんなの前で言いますよ

 ”制度のあり方を問う“

当の本人である子供達は無邪気でかわいい

映画を彩る音楽
”EK Jindari“
https://youtu.be/mZ-9JrzflIE
”Suit Suit“
https://youtu.be/88LgZ-cf_P4
オヨヨ

オヨヨの感想・評価

3.0
インドの私立小学校のお受験のお話。
貧富の差がひどいのは頭では分かっていたが、実際のところ相当な差なのだろうな。

成り上がった父母達だからこそ今の地位を子どもにもと思うのも無理はないのかも。
中々ブラックなコメディーでそこまでやるかと思ったり、インド映画らしく賑やかに歌ダンスありの構成。

母役のサバー・カマルが超絶美形なのに比べて、受験コンサルタントのティロタマ・ショームは美形タイプではなくさばさばした出来る女タイプなのも面白かった。
ティロタマ・ショームは「あなたの名前を呼べたなら」のラトナ役でこちらは田舎の慎ましい未亡人。どちらもなりきっている。
aoikovic

aoikovicの感想・評価

3.8
お金持ちが貧乏人になりすましてまで、子供を有名私立に入学させようとする。

インドは学歴社会であり、格差社会でもあることを改めて思わせてくれる。

終わらせ方がインド映画だな〜と。
根本的な問題は解決されていないが、自分たちの間違いに気づいての最後の決断は、ひとりの大人の成長の証だと思えば正しいのかな。

子供や貧困層の家族を振り回しているようで若干モヤモヤするも、総じて良い映画だった。
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