転調というか破綻というかリズムの狂い方がとても気持ちの良いアニメーション。
岩井澤健治さんの『音楽』とも共通するような。湯浅さんは『夜は短し』も『ルー』も大好きだし私と相性良いんでしょうね。
原作が古川日出男さんなので、「ええっ? あのビジュアルや音たちは原作ではどんな文字だったんだろ?」って思って、ようやく本の方も読んだので。
基本的には原作を忠実に誠実に映像化していて、湯浅さんの原作への敬意みたいなものが感じられます。
一方で「鯨」についての絵作りと大友良英さんの音作りは、原作に無いというか原作を超えた表現で、でも同時にやっぱり原作への敬意に溢れていて。
原作と映画のとても幸福な協働、ということで、この映画がより一層好きになりました。