takanoひねもすのたり

死体語りのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

死体語り(2018年製作の映画)
2.8
ザ・理不尽。

メキシコの死体安置所で夜勤をしているステニヨ。彼は死んだ人間と会話ができる一種の霊能者。
メキシコの死者のルールでは『死んだ人間の秘密をバラすと目を付けられる(呪われる)』という言い伝え?があるらしく、彼は死体から何か頼まれても拒絶。
結果彼の能力は死体の身元を聞いてやって家族に伝えることくらい。

ある日、死体から『てめぇの女房は浮気してんぞ』と嘲られた彼。
妻の浮気を確認して激おこ。
死体語りからチートし間男の殺害依頼をギャングへ依頼、ところが浮気妻も殺されてしまう(予定外)
そしたら、あの世から妻が『てめぇ許さねぇえええええ』と悪霊になって戻ってきてステニヨと子供達を狙い始めた。

という、自分のことは棚に上げておいて、相手をぬっ殺す!!!!とブチ上がる妻(悪霊)と夫との現世を跨いだ夫婦バトル勃発なお話。

ステニヨの奥さん、けっこうなクソ女で殺されたところで同情の欠片も湧きませんでしたが、さすがクソ女!他責思考フルストロットルでステニヨを責める責める。

夫婦バトルはともかくとして、死体安置所の描写が、さすがメキシコ、死体の様子が半端なくグログロしい。
それぞれの遺体の死亡理由はさらりとしたものですが、サッカー観戦中に揉めて死亡、ギャングの抗争で死亡、四肢切られて遺体、脊髄をぬかれた状態の遺体とバラエティに富む。

夫婦バトルは削っちゃって、死体語りとホラー展開に絞ればランニングタイムを少し短くでき、なおかつすっきりした物語になったんではないかなあ。
正直夫婦バトルいらねぇ……笑
難点はそれが原因で途中で飽きる。
もうひとつ違った盛り上がりが欲しい作品でした。