このレビューはネタバレを含みます
さすがここで高評価だけある。
社会問題に加え、ミステリー要素もあってストーリーにぐいぐい引き込まれた。
あの激烈な受験戦争をみると、中国に生まれなくてよかった。
彼女は貧困家庭で苛烈で露骨なイジメを受けていただけに何とか報われて欲しいと思ったが、彼女がいじめっ子の首謀者を階段から突き落としてしまったとは。
一身に罪を被る彼。無関係を装う彼女。
しかし、彼女を疑う刑事によるフェイク情報(彼は死刑だ)にまんまと反応してしまい自白へ。
面会室での彼と彼女の無言での落涙シーンは圧巻。下手に台詞を入れていないのがいい。
4年後、英語学校でイジメを受けている生徒と一緒に帰宅する先生となった彼女。そしてその後ろを歩く彼。
救いのあるラストで良かった。
冒頭のwasとused toを使った短文もなかなかのセンス。
ラストの政府からのメッセージは、「薬の神じゃない」を彷彿させて微妙。でもいじめ対策については日本ももうちょっと本腰を入れて欲しいなぁ。