マーくんパパ

少年の君のマーくんパパのネタバレレビュー・内容・結末

少年の君(2019年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

東野圭吾の小説盗作問題で世情賑わしているらしいが真偽わからずその問題は置いておく。それよりまだ香港が検閲もなく自由表現出来てるギリギリの映画かな⁈(今後は中国映画観る価値減りそう)。冒頭“この映画がイジメ防止の助けになれば”とのテロップ入るが日本の例を見ても甚だ疑問。この映画は守ってくれた少年の存在がキイだったから防止の参考には疑問です。想像絶する中国の苛烈な『高考』受験戦争(韓国も同様)風景は圧倒されるのみ。色々歪み生む昔の科挙制度からの連綿とした歴史。そんな建て付けよりは受験真っ只中にイジメに遭う高校生ニェンを守ろうとする不良少年シャオベイ2人の純烈な絆の物語として心揺さぶられた。しっかり試験結果出したのに、あんなの正当防衛なのに(死体遺棄は罪だけど)、クソ真面目な刑事の追求に努力が報われずに終わる展開にこちらが守ってやりたくなるほど。そっと付き従うボディガードシーン、取調室での2人の誓いの表情に高貴さが滲み出ていて涙腺緩みます。