ジャロピー

魔界探偵ゴーゴリIII 蘇りし者たちと最後の戦いのジャロピーのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ロシア産ダークファンタジー。
三部作なので、ここでまとめて総評を書きます。

三部作となっているものの、その中でさらに細かな章立てになっているので、連続ドラマを三部作に編集し直したような印象。
19世紀ロシアを舞台に、魔界の住人とコンタクトできる主人公ゴーゴリが、魔界の住人が引き起こす事件に巻き込まれる話。

まさに巻き込まれるという表現がピッタリで、主人公の特殊能力は魔界の人とお話ができるだけ。それも父親が悪魔と交わした契約で得たもの。劇中では周囲から特別な人のように扱われるが、本人にそれらを退治できるような力はない。逆に中途半端に魔界に干渉できるために邪魔な存在として悪魔から命を狙われ、死にかけてばかりだ。邦題にある「魔界探偵」やパッケージの感じから痛快ヒーロー物を期待すると、やや拍子抜けかもしれない。

シナリオはヒネリが効いていて二転三転するが、悪魔とか魔物とか魔女とか、割と節操なく登場し、主人公はそれに振り回されて、ご都合主義的に終わる。
主人公があまり主人公らしくなく、ラスボス的な存在がいるようないないような感じなので、王道ファンタジーと言うには骨太な何かが足りない。

ただ、悪いところばかりでもない。ハリウッド映画のようなマッチョな作風ではなく、どこかエレガントな雰囲気があり、女優陣も欧州美人。CGや特殊効果も頑張っている。ナンダカンダで続きが気になり、最後まで見てしまった。
総じて、自粛期間中の箸休めにちょうどよい。

さらに続編がありそうな終わり方だけど、果たして…?
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