ねずねこ

劇場のねずねこのレビュー・感想・評価

劇場(2020年製作の映画)
3.4
全く共感できなかったけど、いい映画でした。
主人公の語りを通して物語が進むのが、小説ぽい雰囲気を醸し出してた。
映画なのにモノローグ多い作品、基本的に好きじゃないんだけど、この作品は許せた。何だろう、溢れ出る文学的な雰囲気からかな?

こんな、昭和?大正?の性格クズな文豪みたいな男、嫌すぎるけど…勘違い乙って思っちゃうけど、そこにハマる女子がいそうなのは否めない。文豪は才能あったからまあ…て感じたが永田は才能ないのが本当につらい。
で、それを認められない感じが本当につらい。みてて何か痛い。とにかくつらい。
沙希ちゃんは本当に可哀想なんだけど、さっさとこんなクズ捨てちまえよ!と思うので、何かもう色々つらい。
結局、共依存みたいになってたんだよね。つら。

山﨑賢人くんが、想像以上に演技が良くてびっくりしました。
昔見た映画で本当に演技が下手だったので、最早トラウマでしたが、行定勲監督作品だったというのもあって観てみたら、クズにすごくハマってる!
コミュ障発揮するシーンなんかは、本当に上手でこちらまでつらくなった笑
沙希と話すときと、他の人と話すときが本当に違う感じなんだよね。他の人と話す時はすごくコミュ障ぽい笑
松岡茉優さんの沙希は、こんな純粋無垢な女いるかよ!?!?て感じなんだけど、違和感ないのよね。演技力すごいと思う。下手な人がやったら、こんな頭お花畑な女いねーよ💢ってなりそうだし、ものすごくイライラしそう。沙希にイライラしなかったのが本当にすごいと思った。

ラストの演出がよかった。
あと下北沢や小劇場の雰囲気が丁寧に描写されてたのもよかった。

これ刺さる人にはぶっ刺さる映画よね…
人に勧めたくなる映画でした。

脚本 3
演出 4
音楽 3
俳優 4
好み 3
ねずねこ

ねずねこ