1930年〜1940年代の時勢やハリウッド業界についてある程度知識が無いとキツイし、ましてや日本人にとってはハードルが高いと思いました。しかも市民ケーンありきの作品。
フィンチャー監督ということで期待してしまうも、Netflixなのでかなり自由度もこだわりも高く、脚本を書いた父親のためでもあり完全に自己満足に近いものがあると思います。
とはいえ、主役のマンキウィツはゲイリー・オールドマン、新聞王ハーストにはチャールズ・ダンスという何でも出来る素晴らしい俳優が演じており、作品に重厚感や迫力があるのは確かです。
また映像は当時市民ケーンが革新的と謳われた技法を反映するかのように、完璧さを求めて作られたことは明白で、ストーリーが単調なことに対して華美なまでの出来だと感じました。
後年になってからの方が、評価は高くなる作品ではないかと思います。