このレビューはネタバレを含みます
前作があまりに痛快な作品だっただけに、今回も「やれ！やったれ！」というテンションを引きずって観に行ったわけですが、「正義」が暴力の免罪符として暴走していく光景を前に、思わず居住まいを正しました。
あの群衆は前作の”Gotcha!”に歓喜した私たちそのもの…！
マイケルの殺戮ショーはシリーズ屈指の過剰さで、逆にこれほど一方的に痛めつけられるマイケルを見るのも初めてでした。
「正義」のもとの暴力と言っても、いくら何でもやりすぎでは……と不憫に思う気持ちが心の奥に灯ったかというところでのアレですよ。
人間かモンスターか、生者か死者か、まったく得体の知れない存在だった“THE SHAPE”が、一層「象徴的な存在」として立ち上がる。その悪夢的であり、神秘的ですらある佇まいに思わず喝采を送りたくなりました。
1作目のキャラクターが出ることで、ファンサービス的な方向性が強化されて新味に欠くのではないかと心配していましたが、まったくの杞憂でした。独自の路線を進むシリーズがいったいどこに着地するのか更に楽しみになりました。
