続いて長いタイトルシリーズw
韓国映画をリメイクした台湾映画、なんてことも知らずに長いタイトルやなぁと思いながら見始めたら、あれ?漢字?中国??て、どこの国の映画かも知らずにチョイスしておきながらどんどん引き込まれて最後まで観てしまった。
そんなわけでオリジナルを知らないのだけれど、すごくおもしろかった。
前回レビューした「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」との類似点が、長いタイトルだけじゃなくてプロットにもあって驚いた。というか後半がまんま同じ展開。どちらかでも観たことのある方ならお分かりいただけると思うけれども、ボクはどうもこの構成が好きじゃないみたい。
騙されたみたいな気持ちになるのかなあ。主人公に入れ込むほど、え?そうなん?って、なんか悲しくなってしまうw
素直にありがとうと言えないタイプなのかもww
ところがそんなことはどうでも良かったし、逆にそれがなかったらもっとスコアは高かった。
自分の気に入らない歌詞があるとレコーディングしたくな〜いと言うワガママな有名女性シンガーが、別のデモテープを聴かされる。
その深く心に染み入る歌には、ものすごく切なくてありえないほど悲しい物語が閉じ込められていた。
舞台はその歌に秘められた2人の男女の出逢いまで遡り、物語が始まる。
親に捨てられた少年ケイと、親を事故で亡くした少女クリーム。ふたりは磁石のように惹かれ合い、愛し合うわけでもなく互いに依存するカタチで共同生活を始め、大人になり、音楽プロデューサーと作詞家として一緒に仕事もこなす。
何年も一緒に暮らし、楽しくて仕方ないのにキスもしたことないという設定を素敵と捉えるか、んなアホなと切り捨てるか難しいところだけれど、ふたりの演技力と演出で不思議と嘘くさくない。
そしてそれがケイの抱える病に対する覚悟だと知った時、もうこれはご都合主義ではない、尊い愛の物語だと思って観ることになる。
話としてはガバガバでありがちで、納得いかない点も多いのに、登場人物を生き生きと描けばこんなに面白くなるんかというお手本みたいな映画。歯医者も写真家も出てくる人みんな歪んでるのだけれど、それも含めて魅力的に描かれる。
ケイの物語の終盤では、まんまと涙をこらえている自分がいたw
んが、結末にたどり着く頃には、え?なんでそうなるん??、純愛もたいがいにしろよ?と思いちょっと興醒め。
そばにいて自分なりの対応をしてきたクリームの気持ちも分からなくはないけれど、それならそれで最後にその選択は無いだろうよ。俺が歯医者だったらどうしただろうと思うとちょっと怖いww
と、まあケータイ小説みたいな筋書きはツッコミだしたらキリがないけれど、映画としてはとても面白く観れた。自分はお話より人物が好きなんだと再確認♪
オリジナルの韓国版はさらに評価が高いみたいなのでこれまた楽しみが増えた。
ちなみにそっちは「、」が無い。覚えておこう。