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シン・ウルトラマンのtackyのレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
4.8
今年一かもしれない。

正直、最初「ゴジラ」は大丈夫だが、「ウルトラマン」はダメかと思っていた。
オリジナル全39話の珠玉のドラマを、2時間の映画にするなんて、無茶苦茶だと思ったが、これしか無い精度で作られていた。

タイトルバックの完璧な再現。
βカプセルからの変身の正確なアングル。
ネロンガに始まり、ゼットンに終わる。
メフィラスとザラブの上下関係。
異空間におけるゾフィーとマンの会話。
実相寺監督へのオマージュの映像。
どれも素晴らしい。
カラータイマーが無いとか、全然気にならなかった。

昔、特番で佐々木守氏が、次にやりたい「ウルトラマン」の企画として、
「人類は果たして、ウルトラマンが守るに値する生命体なのか?」をテーマに挙げていた。
まさしく、今回すでに亡くなられている実相寺監督と脚本家の佐々木氏の意思が受け継がれていて、感銘を受けた。それが光の国が地球に対して、ゼットンを使用するという判断である。

多分に、子供たちに「ウルトラマンのバカ野郎」と言わせたアウトローな佐々木脚本だが、時代を超えて再現されたのには満足である。

ゾフィーのゼットンの導入に対して、それをあえて阻止するマンが、オリジナルのハヤタ隊員との因縁も蘇らせてくれた。

感無量です。
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