はなこたちゃん

1917 命をかけた伝令のはなこたちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ワンカットの映像について
取り上げられる事が多い作品ですが

ラストシーンが秀逸でした👏👏👏

『無事に帰って来て』

この作品が伝えたかったのは
まさにこのラストシーンだったのではないでしょうか

戦場で戦う人々
戦場で傷を負った人々
そして戦場で命を落とした人々

全ての人々に
その安否を気遣う
その死を悼む
そして無事に帰って欲しいと待ちわびる
それぞれの家族や大切な人がいると言う事です

私たち人間は
一体何を争ってきたのでしょう
いつまで争う事をやめないのでしょう


この作品では
派手な戦闘シーンやアクションは少なく
爆撃によって負傷したり戦死する
『名誉の死』といった描かれ方ではなく
その『死』は、呆気なく
そこ彼処に無数に無造作に転がる人や馬の
腐敗した死体には
ハエやネズミがたかっていて
余りに生々しく無惨で
尊厳そのものが奪われていて
これこそが戦争の本質なのだと
痛感させられるのです

ストーリーがシンプルである事からこそ
長い長い迷路の様に続く
渾身の映像の先に
ようやく辿り着いたラストシーンで
作品に込められたメッセージが
スーッと心に響きました😭


アカデミー賞は
パラサイトにごっそり持っていかれたけれど
出来れば監督賞か作品賞は
本作だったら良かったのになぁと感じました

劇場で観られて良かったです