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マーティン・エデンの坊のレビュー・感想・評価

マーティン・エデン(2019年製作の映画)
4.0
物語に飲み込れた129分。

ルカ・マリネッリの演技に圧倒された。

劇中に出てくるモチーフが船で、船乗りのマーティンの行く末を暗示しているシーンが印象的だった。

「幸せ」とは何かを考えられた作品。

「幸せは自分の心が決める」と言われることが多い世の中だが、マーティンの場合はそうではないように感じられた。作家になりたくてなりたくて必死にもがき、恋人との身分の違いにも乗り越えようとしているマーティンには目の輝きがあった。見ている側としては応援したい気持ちに駆られた。

一方で、富や名声彼が目標にしていたものを全て取り尽くしたマーティンからは何も感じられなかった。彼にとってはこのことが「幸せ」なのだろうけれども、人生を楽しんでいる人には見えなかった。空っぽの人間がスクリーンに映っていた。

就職活動真っ只中の私にとっては人生の「幸せ」を考える上で、とても役に立つ作品だった。
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