鑑賞日:2022年6月3日
パンフレット:880円
無罪か、否か――!
実際に起こった歴史的な冤罪事件を題材にした作品ということで…
ドレフュス事件は全く知らない中での鑑賞となりました。
ロマン・ポランスキー監督がなぜ映画化したのか良く分からないけれど、この冤罪事件は現代にも通じるなぁ…と思いました。
主人公のピカールを演じたジャン・デュジャルダンは「アーティスト」で一躍有名になった俳優さんですが、今作でも良い演技をしていましたよ♪
映画は、1985年1月5日、国家反逆罪でドレフュスが軍籍を剥奪されるシーンから始まります。
彼は無実だと訴えても、誰もそれを信じようとはせず。
ピカールはそれを複雑な表情で見つめていた。
ドレフュスはピカールの教え子だった。
仏領ギニア沖の悪魔島へ投獄されるドレフュス。
一方、ピカールは防諜部長に任命されることに。
早速、防諜部の改革に取り組むものの、ドイツ大使館の掃除婦から入手した封書から、エステラジー少佐がスパイではないかという疑惑が浮上。
さらにはドレフュスが有罪となった決定的な証拠である密書とエステラジーの手紙の筆跡が酷似していることに気付く。
筆跡鑑定のベルティヨンに見せると、全く同じ筆跡だと言われ、ドレフュスの無罪を確信。
しかし、上層部は隠蔽を正当化。
ピカールは出向という名目だが、実質的には左遷されてしまうのだった…。
前半は、ドレフュスが投獄されてから、ピカールが真実を知るまでの展開。
ドレフュスは投獄されてから、ほぼ登場せず(苦笑)
ピカールが徐々に真相に迫っていくストーリーで、そこに行きつくまでがかなり遠回りな印象。
ドレフュスの不倫って必要だったの???
登場人物も多く、さらには結構難解は単語も多くって、頭がかなり混乱するかも…。
後半はピカールも逮捕されての裁判劇。
いやぁ、これが史実だとしても、かなりモヤッとする裁判なんだよねぇ。
もっとスカッと大逆転していれば、さらに楽しめたかとは思うものの、何度も言うようだけど、これが史実ということならば仕方ない。
結局、真実は劇中では多くを語らず。
国家権力に立ち向かおうとすると、捻りつぶされてしまうのか…?
日本でも同じような事例が多いはず。
巨大な権力、怖過ぎです!
モヤモヤは最後まで後を引いて…
ピカールとドレフュスの”その後”がこれまた何とも言えない。
一応、最後まで見応えある作品となっているので、飽きることはありませんでした!