Sachika

ベイビーティースのSachikaのレビュー・感想・評価

ベイビーティース(2019年製作の映画)
4.0
難病に冒された少女ミラは、不良青年に恋をする。
何でもない毎日が輝いて、見た事のない世界にドキドキする。
ミラの最初で最後の恋は、まるで大輪の花の様に鮮やかで美しいが、同時にいずれは散りゆく儚さを知る。
運命を知りながらも誰かを想う、という事の切なさに、涙が止まらなかった。

いつかは乳歯が抜け落ちる様に、元々あった場所から離れていく物。
ぽっかり空いた穴には、何が産まれるのだろう。
誰もが何か拠り所を求めていて、誰かに救われる世界。
本作も、ただ切ないというだけでは終わらず、どこか心が埋まるような、救いや未来が見える気がしたのでよかったです。
Sachika

Sachika