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異端の鳥のkuroのレビュー・感想・評価

異端の鳥(2019年製作の映画)
3.8
美しい風景に対して、これでもかと突きつけられる人間の悪意。
モノクロと聞き慣れない言語で、戦時下のドキュメンタリー映像でも観ている気分。

幼い少年に生きるための選択肢はない。
差別、迫害、虐待、人の死。
どんな人に出会ってもひたすら耐えるしかない、あまりにも過酷で残酷な日々。
次第に心を壊し、奪う者へと変化していく姿に苦しくなった。
もう動物の死に涙していた頃の面影はない。
それでも生きることを諦めなかった少年の辿り着いた先に光が差してほしい。
ラストはほんのりほっとした。
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