殺人鬼、失踪、捜索。この言葉から単純なサスペンスを連想したらとんでもない。
坂道を転がるボールを止められないように後戻りの出来ないスピード感と、予想とは真逆に進んでいく展開に脱帽。
出口のない泥沼のような現実の中で悪意のあるささやきに触れたとき、どんな判断を下すかで人生は天と地程に変わる。超えてはならない一線は誰の人生にも身近にひそむのかもしれない。
フィクションではあるけれど、現実に起きているであろう問題に触れ死生観について考えさせられた。
最後の最後まで気の抜けない作品。
そして佐藤二朗に天才と称された伊東蒼の演技は本当に素晴らしかった!