スガシュウヘイ

娘は戦場で生まれたのスガシュウヘイのレビュー・感想・評価

娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)
4.0
サマ
あなたは私の人生の宝。
でも、なんて人生なの。

—————

大統領が国民を蹂躙するという、救えない状況に陥ったシリア。
大量の死体。
血まみれの子ども。
病院が標的にされるなど、見るだけでも結構ハードな作品。
でも、これはフィクションじゃない。この世で起こっている現実なんだ。

—————

帝王切開で生まれた、脈のない赤ちゃんの映像が衝撃的で、感動的だった。

そして、明日死ぬかもしれないという過酷な状況の中でも、冗談を言って笑ったりしている人々の姿が印象的だった。

サマの無垢な顔を見ていると、複雑な気持ちになった。

—————

「日本は平和でよかった」
そんな呑気な感想は出てこなかった。もっと世界のことを知らないといけないと思った。


この作品が訴えたいことを、しっかりと感じることができたと思う。
ドキュメンタリー作品の力強さを見た。


公開:2019年(米)
監督:ワアド・アル=カデブ、エドワード・ワッツ
受賞:カンヌ国際映画祭ルイユ・ドール(最優秀ドキュメンタリー賞)ほか。