あさのひかり

ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画のあさのひかりのレビュー・感想・評価

4.0
今のままでも好きな話ではあるけれど、明らかにもっと好きになれる話なはずなので、個人的には色々惜しい。

当初想像してた、アクシャイさんがぐいぐい引っ張る話じゃなくて、女性中心のチームを影で支え、プライベートでもいろんな問題を抱えてる女性達がこのミッションを主に引っ張った話、っていうところがとても良かった。

その反面、そのチームの女性達、みんな魅力的な女優さんばかりなのに、余り人物像描かれてないのが残念。チームリーダーっぽい女性は実質主役だと思うし、彼女については色々詳細に描かれてて、感じ悪い旦那さんとかも、「なるほどそれでその態度」とか思えるんだけど、他の女性達は「働く女性が陥りがちなパターン」みたいな感じに見えちゃうんですよね。

ロケット作るチームに入れる女性なんてかなりエリートだと思うのだけど、みんな周囲からの扱いが普通のOLみたいな感じなのに少しモヤモヤ・・・これって、「エリートでも女性なんてまだまだ社会的にはこんな扱い」なのか「単に一般的な働く女性に向けたメッセージ」なのか、そこら辺が実のところ引っ掛かってる。だからこそ、彼女達の人物像が余り描かれないことにモヤモヤする。まあ、両方という可能性もありますが。普通、奥さんや恋人やお嫁さんがロケット作るような人だったら、男女関係なく普通は「うちの人すごいでしょ!」って思ったり自慢したくならないのかなー 。負傷兵の旦那さんの描写がなければ、もっとモヤモヤしてたよ。

そして、そんな彼女達が仕事の厳しさに直面する部分も描かれてたのは良かったし、託児所のくだりは「みんなこんな雇い主のところで働ければいいのに」って思えたのは良かったかな。

まあでも、一度失敗した人がリベンジする話としても、夢を持ち続ける、って話としても感情移入しやすく、分かりやすく楽しい話に仕上がってたと思う。
あさのひかり

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