こなつ

街の上でのこなつのレビュー・感想・評価

街の上で(2019年製作の映画)
3.8
話題作を立て続けに発表している今泉力也監督の最新作。文化の街下北沢を舞台に、オール下北沢ロケで挑んだオリジナル脚本。映画初主演の若葉竜也をはじめ、穂志もえか、古川琴音、萩尾みのりらと紡ぐ心温まる群像劇だった。

下北沢の古着屋で働く青年・荒川青は、いつも狭い行動範囲の中で代わり映えしない日々を送っていた。そんなある日、彼のもとにある美大生の女性監督から、自主制作映画の出演依頼が舞い込んで来る。思いがけない依頼に戸惑いながらも出演を決めた彼に、新たな出会いと変化が訪れる。

街の住人達の他愛ない会話。変わらない想いと変わりゆく街並み。静かだけれど、今泉監督の独特なタッチで紡がれていく青春物語が心地良い、映画初主演の若葉の優しい演技に心惹かれた。青が通う古本屋の店員に古川琴音、青の元恋人に穂志もえか、美大生の女性に萩尾みのり、成田凌が重要な役どころで友情出演しているのも嬉しかった。
こなつ

こなつ