Sachika

今宵、212号室でのSachikaのレビュー・感想・評価

今宵、212号室で(2019年製作の映画)
3.7
長い結婚生活の中で、性に奔放なマリアは密かに若い男性との浮気を繰り返していた。
しかしそれが夫のリシャールにバレてしまい、彼との距離を置くため、自宅の向かいのホテルの212号室に、一晩宿泊することに。
悲しみにくれる夫、それをホテルの窓から見つめるマリア。
そんな彼女の元に、出会った頃の若い姿のリシャールや、夫の昔の恋人、母と祖母、数多くの自分の歴代の愛人達が次々に現れるという、不思議なことが起こる。
そんな奇妙な空間で、マリアはどうやって真実を見つけるのか。

「結婚したからには妻だけ」と主張する夫と、「20年も続けていくには多少の火遊びが当たり前」というマリア。
窓から見える夫の姿は意気消沈し、昔の恋人が現れても現を抜かすことはない。
マリアの性格的に、「夫がいつまでもずっと抱いてくれてたら、浮気はなかった!」ってわけではないけど、身体で感じれる性よりも、見えない愛をもっとみてほしいなあ。
(と、リシャールを見ていると思う)

好き嫌いがわかれそうだけど、ちょっと皮肉混じりで、登場人物の一つ一つの行動に何かしらの意味が含まれているようで、好きなタイプの話でした。
口うるさい母と祖母がすぐに排除されたり、若い夫に抱かれたり。脳内の整理整頓。

何故212号室なのか、の秘密。
わたしにももし何か有れば、この部屋に泊まろう…
Sachika

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