76点。右手が意思を持ち、自分の体を探すというロードムービー。日本アニメともハリウッドアニメとも違う、詩的なヨーロッパアニメ。とにかく不思議な話で不思議なトーン。音楽も合わさって、怖がらせてるのか面白がらせてるのか分からなく進む感じなので、見慣れるまで心がざわついたまま。
アニメーションとしては凄まじく、3DCGでベースを作ってるとは思うが、2D技法なども織り交ぜながら…という昨今のトレンド。
特に右手くん冒険部分の滑らかなアニメーションと緩急の見せ方。動きやカメラワークなど、情報を整理できるアニメーションの利点を最大限に活かしている。動き&出来事の速度感、細かい編集な部分(急)は新しいものを見た気がした。町の灯りがぐるっと周りながら宇宙に変化していく…(緩)などの表現もアニメじゃないと描けない手法で、それらが自分探し的なテーマと合致していく様は心震えた。
フレンチアニメなどにたまにあるが、何故にここまで人物の表情を魅力的に描かないのか不思議にも思う。無表情の芝居をさせ続けてるし、女の子を可愛く描こうともしない。あくまでも、内容・出来事・表現をみろということなのかな?そのストイックさ、いる?
右手は何の象徴だろうかと考えてしまう。