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わたしの叔父さんのmiholyのレビュー・感想・評価

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)
3.5
最近、世の中がちょっと複雑すぎるのではないか?と感じる。
目の前の仕事を一つ一つこなしつつ、昨日と変わらない一日を今日も明日も淡々と生きていくというのも、人間にとって上質な幸せになりうるのでは?

この主人公はそういうルーティーンに心の安らぎを感じているのだろう。叔父の介護も家畜の世話も、「毎日同じようにこなす」事が、過去に傷ついた心を慰める手段なのだ。
いくつかの変化の兆しがあっても、結局は自ら背を向け、決まりきった日々に戻って行こうとする。


青年が残していった手紙には「もうあなたには会いません。傷つけてごめんなさい」と書いてあったのだと思う。それを読んだ主人公は、また変化のない日常に戻れると安堵したのだろう。

だが…それはいつまで続くのだろうか? 
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