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タイトル、拒絶のめぐのレビュー・感想・評価

タイトル、拒絶(2019年製作の映画)
3.2
引き続き伊藤沙莉追いかけの記録。

いやデリヘル嬢の皆さま、キャラ濃!!!
それぞれの事情や背景が、会話やアイテムで少しづつ明らかになっていくのがよかったな。
みんなどこか歪みがあるけど、それがわかりやすく露呈していて、むき出しの人間……って感じ。
社会の陽のあたる場所では、みんな服着てわらって取り繕ってるだけで、その人たちの心の中も本当は、感情の振れ幅も考え方も、こんぐらいドロドロで極端なもんなんだよねたぶん。
ただ、この場所では、それをごまかす必要があるとはみんなが思ってなくて、だから利害も感情もむき出しにしてる!それだけだと思う。
だからみんな人間だなと思った。もはや愛おしい…かもしれない。……そこまでの境地にはいけないかもしれない。

恒松祐里さん、恐れながら今回初めて意識した俳優さんでしたが、倫理観&貞操観バグってしまった(自己防衛のために自分でバグらせたんだなと思うが)ニコニコ天使キャラ、凄まじかったですね…。
佐津川愛美さんはじめ、あのキャラ濃すぎるキャストの中で圧倒的な存在感、すごい。

伊藤沙莉さんは、やっぱりサイコーのタヌキでした。
最後…………やっぱり切ない。
世のほとんどの女子はこのタヌキの役を、不本意を隠して笑って平気なフリをしながら、引き受けたことがあるはず。そして気づかないうちに、傷つくことにも慣れてしまっている人も多いのでは。
でも慣れてしまっても、年月とともに、確実に傷は深まってるんだよな。何かがトリガーになった時、今までタヌキを演じてきた悲しみがまとめて爆発しそうになるもん。

彼女も自分も知らないうちに傷つかないような自己防衛をしてたんだけど、ちょっと油断した隙にめためたにやられてしまって、やっぱりそのシーンは苦しくて泣けた。
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