Sachika

SKIN/スキンのSachikaのレビュー・感想・評価

SKIN/スキン(2019年製作の映画)
4.4
生まれ育った環境で、人間の本質は決まるのか。
生みの親を失い、過激な白人至上主義者に育てられたブライオン。
スキンヘッドに全身のタトゥー、幹部としてレイシストの集会やパレードを行い、他人種の人々を排除する。
そんな暴力的な日々を送っていた彼が、生きる希望を見つけた時、悪に染まっていた人間は、生まれ変わることはできるのか。

貧困や空腹。恨む理由が無くても、居場所を求めた故に逃げられない。
絶対服従に近い育ての親からの愛情は、本当の愛情ではない。
ブライオンが出会った、ジュリーの母性や愛は無償で、そこには子供達への対価も犠牲もない。
ブライオンにとってジュリーは真っ暗だった人生に射す光で、奪う側だった彼にとって、娘達は初めて守らなくてはいけない存在。

見たときの衝撃や、胸にずしんとくる物は、短編の方があった(いまだに感想が書けない)けど、メンタル的には救いが目に見える方がいいので、長編を観て少し楽になったかも。
このご時世だから観て!では無く、なにかを考えるきっかけになってほしいので、多くの人に観てほしいかな。
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