ろく

返校 言葉が消えた日のろくのレビュー・感想・評価

返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)
2.9
本が気楽に読めない世界は嫌だなぁ。

でもウンベルト・エーコの「薔薇の名前」を読むだけでも、本が「気楽に読める」ってのは結構最近なんだよなと感慨しきり。そういえば「図書館戦争」だってその流れだよね。僕は今って時代にありがたいなと思っちゃう。自分なんか明らかな書痴なんで本がなかったらマジ詰んでしまいますよと思って見ていた。

ただ映画としてはこれホラー要素いらないじゃんと謎謎謎。ホラーなくても十分ホラーなのにそこにホラー持ってきたんでカレーにシチューかけている感じでどうにも乗れなかった。

でも台湾でもこんな感じだったんだと思い自分の認識の甘さを再確認できたのはよかった。僕の中で「毛沢東=共産党=独裁」に対し「蒋介石=国民党=自由」のイメージがあったんで。よく考えたら蒋介石がいい奴のわけないんだけど、どうも頭の中にそんなことが刷り込まれているよ。

本が読めなくて、映画も見れない世界があるとしたら……どうしようかしらん。出家する放浪するか、自暴自棄になるか。いやはや今の世界に感謝ですよ。これホント。
ろく

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