Shin

リチャード・ジュエルのShinのレビュー・感想・評価

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
4.3
今更ですが、あけましておめでとうございます。
福岡に帰省してる間に観たい映画がたまってしまいましたが、新年のレビューは本作から始めさせてもらいます。
今年もよろしくお願いします。

監督は言わずと知れた今年90歳を迎えるクリント・イーストウッド。
『アメリカン・スナイパー』、『ハドソン川の奇跡』、『15時17分、パリ行き』、『運び屋』に続き本作も実話ベースの作品です。

何がすごいかって、だいたいの結末は知られているにも関わらず、観ている人を感動させるエンターテイメントに仕上げているところですよね。

ストーリーも重苦しさが続く訳ではなく、主人公リチャード・ジュエルのキャラクターの可笑しさや、弁護人ワトソンのユーモアで笑ってしまうシーンもいくつかありました。

自分が役者をやっている為、俳優の演技に目がいきがちですが。
大好きな作品である『スリー・ビルボード』でクセのある警官を演じたサム・ロックウェル、
『ライト・イットセルフ』での好演が光り監督業もこなすオリビア・ワイルド、
『アイ・トーニャ』で怪演を見せたポール・ウォルター・ハウザー、
そして本作でゴールデングローブ賞を獲ったキャシー・ベイツとくれば、面白いはずです。

20年前のFBIのずさんな捜査にはあきれてしまいますが、日本においても他人事ではなく、いつ私たちの身に起こってもおかしくはありません。

平凡な市民が犯罪に巻き込まれ、国やメディアを相手に立ち向かっていく映画は他にもあります。
しかし、こう言っては失礼ですが。(笑)
ここまで地味で不細工なキャラクターが主人公として活躍する作品は洋画、特にイーストウット監督ならではなのではないかと。
邦画でもこのような作品が作られることを切に願います。
Shin

Shin