エリオット

戦争と女の顔のエリオットのレビュー・感想・評価

戦争と女の顔(2019年製作の映画)
4.2
第二次大戦(独ソ戦)で特にソ連軍には女性兵士がたくさん従軍していたらしく、原作「戦争は女の顔をしていない」はその証言集
本作はそのなかのいくつかのエピソードを織り混ぜて描いたものと思われる
私は文庫本ではなくコミックス全3巻のうち1巻を昨年読んだ程度

タイトルの割に戦場は一切映らないがめちゃくちゃ伝わる反戦メッセージ!
とにかく見ていくほどに元兵士で今は軍病院で働いている2人の女性たちが戦争で心も身体もズタボロにされてしまったことがどんどん明らかになっていく

画面はずっと薄暗く、印象的に使われる赤と緑も色彩が鮮やかというよりは哀し美しいとでもいうような感じ

見るのはかなり辛くて哀しいが、戦争は銃火器や爆弾だけでなくこういう意味でも人を殺すんだよという具体的な現実が生々しく描かれているので見ておいてよかったと思う
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