ガブXスカイウォーカー

涼宮ハルヒの消失のガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

涼宮ハルヒの消失(2010年製作の映画)
4.0
今回は、キョンが涼宮ハルヒの突如消えた謎を追うシリーズ最大のイベントストーリー。ハルヒは消え、未来人、宇宙人、超能力者だった友人たちは普通の人間となり、キョンと過ごした記憶がないと言う。設定と性格の変わった登場人物たちは新鮮だ。
今作の最大の特徴はじっくりとした演出であろう。キョンが長門有希の部屋に寄るシーンなんてこれでもかと尺をかける。重要なシーンから些細なシーンまで全てにおいて、TV枠いや劇場映画でも短くしたり、カットするようなシーンまでも丁寧に見せる。上映時間が161分と長くなるのも当然だ。宇宙戦艦ヤマトシリーズや機動戦士ガンダムシリーズの劇場版よりも長い。戦闘シーンがないので、飽きっぽい僕は多少ダレたりもしたが、キョンが改変世界のハルヒと邂逅した後は怒涛の展開で、意外な真相に驚かされ、じつに楽しく観られた。原作の良さもあるが、世界でも高評価される京都アニメーションならではハイクォリティ映像には唸らされた。今作は間違いなく傑作だ。
『涼宮ハルヒの消失』は原作小説、TVアニメを観ていない方には基本設定がわからず、理解出来ないことだろう。もし興味を持ったら、wikiを併読しながら鑑賞してみてほしい。