爆裂BOX

アンデッド・ドライバー 怒りのゾンビロードの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.2
ゾンビが蔓延る世界。生き残った人間はコミューンを作って生活していたが、裏切り者が無法者を招き入れ壊滅。妻を失ったザ・ドライバーは娘と共に脱出するが、自身も噛まれており…というストーリー。
マーク・ダガスコス主演のタイ産のゾンビ映画です。今さら「マッドマックス」に便乗した邦題がアレすぎますが、作品の内容はこのタイトルからイメージするようなダガスコスがゾンビを格闘や銃撃アクションでバタバタなぎ倒していくようなアクションメインの作品ではないですね。そもそも誰も怒ってない。
ダガスコス演じる元殺し屋でコミュニティで武闘派を務めるドライバーが裏切り者が呼び込んだ無法者とゾンビによってコミュニティ壊滅の際に妻を失い、以前聞いた安住の地を目指しながら残された時間で銃の扱い方や運転の仕方などを娘に教えていく親娘の最後の時間を描くドラマメインの作品になっています。前半30分はドライバーの属するコミュニティの内情やそこでのドライバーの立ち位置などが描かれます。無法者達とゾンビの襲撃シーンで銃撃戦やダガスコスの格闘アクションが見れます。後、裏切り者の動機がクソくだらなくて逆に印象に残りました。
そこからは残された時間の中で娘が生き残っていけるよう射撃や弾の装填等の銃の扱い方、運転の仕方などを教えていく様子がじっくり描かれていきます。合間にゾンビや無法者との戦いがアッサリ目で描かれます。
登場するゾンビはダッシュ系ですが、速さは競歩程度かな。メイクは中途半端な感じですね。ゾンビの登場シーンは多くないですが、終盤などはそれなりの数いたんじゃないかな。お食事シーンなどのグロ描写はないですね。
ドライバーの運転する車はあのBMWですが、終末世界なのにピカピカすぎて完全に浮いてますね。ゾンビが群がるシーンでも窓叩いたりしないしこの車に一番金かかってるのでは(笑)
娘役のノエラーニ・ダガスコスはダガスコスの実の娘なのかな?
終盤のピンチにさっそうと現れるケイン・コスギにはビックリしましたね。まさかこんな映画で見かけるとは。
目新しい所は何もないですが、親子愛や娘の為に全ての技術を与え、生き延びることを願う父親の感情が丁寧に描かれてドラマメインのゾンビ作品としては悪くないと思いました。でも、ダガスコスが格闘アクションでゾンビや無法者バンバン蹴散らすアクションメインな話も見て見たかったな。