らもちー

すばらしき世界のらもちーのネタバレレビュー・内容・結末

すばらしき世界(2021年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

自分はあまり心に響くものがなかった。
会話のセリフでところどころに感じた違和感みたいなものを無視できなかった(例えば釣りをしている三上さんにツノダ君から電話がかかってくるシーンで「方言がキツくなってる、九州ですね!(迫真)」みたいなセリフ)。
それと冒頭での市の職員さんや街の人々の明らかに不親切な態度にリアリティを感じなかった。なんかそこもっと丁寧にやれた気がするのだが……。「生活保護で暮らすことで肩身が狭い」という表現があからさまというか人々の不親切な態度のみで表現しているように感じたのだけど、もっと真綿で首を絞めるような演出を入れた方がよかったように思った。逆に後半では親切にしてくれる人々の施しに過剰さを感じた。スーパーの店長さんは万引きを疑ったお詫びにメロンとかくれるのは分かるけど家まで上がってきたとき「ん?」と思ったし、レジ中に世間話とかお金まで貸してくれたりとか、何でそこまでしてくれるんだろうと思った。
後半では三上さんにとっての世界がマシになったみたいだけど全部偶然親切な人に出会えたからになってるように思えて、なんか世界そのものが冒頭より変わったように見えてしまって……もっと元々そこにあって気づかなかったような親切や情に三上自身の成長によって目を向けることが出来るようになったみたいな話で作った方がいいような気もするけど、いや、そういう話なのかな、あんまり分かんなかった。
こういう話でコミカルさみたいなのがたまにあるのが苦手だった。
ツノダ君の心の動きが大きかったけどよく分からなかった。
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