見ました。
前作「かぞくへ」がとても良い印象で、今作も前評判が高く、期待して鑑賞しました。以下、感想です。
決してつまらない映画でなく、素人がどうこう言えないくらいに、よく出来た映画だと思いました。
一つ一つのカットや映像で訴えかける表現に作り手側の情熱を感じましたし素晴らしいと思いました。
でも、でもです。
主題の核となるストーリーに対しては、どうしても違和感を感じてしまいました。
脚本を書く際に、きっと主人公や主要な人物のキャラクター設定をし、その人物が物語の中でどういう選択をするのか、その結果がどうなるのか、という手続きがあると思うのですが、
この映画に関しては、物語の中で人物達が行う選択が、そのキャラクター設定には添わないように思えてなりませんでした。
この性格の人物はこんなことをしないだろうて、、。まかり間違えてそのように物語が転がったとして、その次の選択肢もなかろうて、、。
と、なんだか決められた結末に向けて、そうなるように進んでいく展開に、どうしてももやもやとしてしまいました。
前作の、ごくありふれた日常の中で起こる素朴でささやかな暖かさに、自分でも忘れていた感情を呼び覚まされ、はっとする結末に感動したので、今作は途中からちょっと辛かったです。
