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鬼火のsonozyのレビュー・感想・評価

鬼火(1963年製作の映画)
3.5
『オスロ、8月31日』と同じ原作ということで初見です。
1931年の小説『Le Feu Follet(邦題: ゆらめく炎)』が原作。
著者ピエール・ドリュ・ラ・ロシェルの友人で自殺した作家のジャック・リゴーがモデル。

アルコール依存中毒で4ヶ月間療養所にいるアラン(モーリス・ロネ)の自死に至る2日間。
※原作ではアル中ではなく薬物中毒のようなので『オスロ、8月31日』の方が忠実かも?

療養所から外出したアランは妻ドロシーの親友リディアと密会し、別れ際に小切手をもらう。
と、こいつ自由にやってるやん的なオープニング。笑

療養所に戻ると部屋の壁にはNYで暮らしていた頃のドロシーの写真が多数。
鏡には7月23日と書かれている。。

ところで、この療養所が不思議。アランは金もなさそうなのに、メイドはいるし、部屋にはワードローブやら書籍やらがどっさり。ここの費用は妻が出しているのか?
どこで入手したのかピストルも持ってるし…
妙なところが気になり、エリック・サティの音楽は最高なものの、どうも彼の死に向かう孤独感に寄り添えず。笑;

『オスロ、8月31日』を先に観たので、アンデルシュ・ダニエルセン・リーの方が適役だったなぁ。
ジャンヌ・モローも出てきますが、さほど印象に残らず。
そういえば、シトロエン ID19のタクシーが美しい!

ヴェネチア映画祭: 審査員特別賞
イタリア批評家選定: 最優秀外国映画
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