映画は不滅です。
汚い『ラ・ラ・ランド 』って言葉がぴったりな映画。なのに映画愛に溢れてる。サイレント映画からトーキーへ移り変わるハリウッドの諸行無常、栄枯盛衰を体験する3時間。
スターが老いて、輝きを失っても、映画はあの頃を変わらず映し出していて、会ったこともない誰かの記憶に残り続ける。そして映画は進化していく。次の世代にバトンを繋げていく。それがエンディングに現れてた。
Weblio辞書によると、「バビロン」は「最も繁栄している不道徳な都市というイメージ」とある。この映画の「バビロン」はLAで、「ラ・ラ・ランド 」と対になる題名だ！ってちょっと興奮した。
「大きなものの一部、重要で長く続く何かの一部になりたい。」というセリフは、デイミアン・チャゼル自身の考えだろうな。
音楽がさいっこう。下品を最高の音楽と、おしゃれな色彩と映像で包み込んでる。サントラの中では“Coke Room”と“Voodoo Mama”がお気に入り。
3時間は私にとって長かった。でも、魅力的なキャラクターの偶像劇は印象に残る。暑い中現場の人間がイライラしながらトーキー映画の撮影をするシーンと、蛇騒動のシーンはブラックだけど笑ってしまった。
汚くて下品。汚い言葉遣いに、下品な乱痴気騒ぎ。特に序盤の勢いは凄かった。吐瀉物はまあ出てくるだろうと思ってたけど、排泄音や痰を吐く（何度も）シーンは無理な人は本当に無理だと思う。
マーゴット・ロビー演じる瞬間瞬間を生きる、破滅へと向かうネリー・ルロイにとにかく目を惹かれた。乱痴気パーティでの野生児みたいなネリーは花火みたいだった。
