家族の作品は見飽きるほど観てるけどやっぱりいい
辛いことは大切な思い出として付き合っていく
早くに妻を亡くした夫(父親)の子育ての苦悩と娘の10年間がとても丁寧に描かれていた
少し淡々とはしていたが、それは物語を劇的に描くというよりもそれぞれが考えて転換させるような余白に感じられる
健一が「もうだめかもしれない」というところから「結婚ていいよ」と言う流れだったり、一人では乗り越えてはいけない時も寄り添って支えてくれる人や言葉、うまくいかないことだらけだけど段階を踏んで乗り越えていく
健一と、娘を亡くした義親との関係性もリアルに描かれていて実際は思いが入り組んだり察したりで難しい問題もあるだろうけど、愛情ある健一の義親との関わりはとても感動的
家族のかたちは一つじゃなくて辛くても足りなくても生きなくてはいけないし、それでいいんだと優しく肯定してくれるような作品、人間味あるコミカルなシーンもあり何度も観たいと思える
飯塚監督(虹色デイズ等)と何冊も小説を読んでいる重松さん、期待通りの映画でした
山田孝之さんは様々な役をこなされているにも関わらず、キャリアが邪魔にならない本当に自然な演技、今更ながら凄い俳優さんだなと
その他の実力俳優さんも作風に浸透する塩梅の素晴らしい演技
虹色デイズを思い起こさせるチラチラ登場するサプライズ俳優も笑