JunichiOoya

どこへ出しても恥かしい人のJunichiOoyaのレビュー・感想・評価

どこへ出しても恥かしい人(2019年製作の映画)
5.0
友川カズキについては二点。

①78年、当時暮らしてた学生寮の先輩に友川に心酔する人がいた。私は、彼を相手に私設質屋営業をして赤瀬川源平のキンキンキラキラ『櫻画報大全』とそれと同じ判型のつげ義春の一巻本全集計二冊を破格の1万円で引き取った。(当然「質流」して二冊は私のものになったけど、これまた当然、いつ頃だったか古本屋に売って酒代にした私ではありますが)
その先輩が寝ても覚めても毎日毎日「これからは友川カズキです!」と周囲に触れ回り、でも周囲はおしなべてそれを聞き流していた。そんな思い出。

②個人的に友川カズキといえばNHKラジオの『若いこだま』DJとして。この映画では「NHKFM」っていうテロップだったけど私の記憶ではAM第一放送。友川が出る前の70年代初頭の「若いこだま」は桃井かおり、江守徹、原田芳雄、芹沢のえ、そして大瀧詠一のCMソングLPにも登場する馬場こずえ『大瀧詠一さんの歌はTBSラジオのですけどね)なんかが夜な夜な喋るの。ひょっとすると渋谷陽一も出てたかも。とにかく月曜から金曜の22時20分、毎晩親しんだ思い出が。

その極私的伝説人物が2010年になって、まだ全く70年代のまんま、というのにひたすら感動、感涙。

微塵も映画の感想になってないけど、今回に限りお許しを。至福の64分でした。
JunichiOoya

JunichiOoya