麻菜

生きちゃったの麻菜のレビュー・感想・評価

生きちゃった(2020年製作の映画)
4.3
試写会が外れて悔しかったので、だいぶ時間が経ってから観てしまった
どうしようもないくらい、全員が不幸にも自由にも見えた
私たちみんな、多分周りから見るとそんなもんなんだろう
何かにがんじがらめになりながらも何となく愛されて、別段幸福でも不幸でもないみたいな顔をしている
生きてきたわけでも、生かされたわけでもない、生きちゃったという事実が全て
決して抗えない大きな力が働いて出来上がった人生の全て
本当に存在したのか、自分でも信じ難い出来事と人間で過去は溢れ返っているけれど、全てを大切にしていたような気がするしそうでない気もする
それでも運命ということばで片付けたくもなる人生こそが美しいな
大麻やめて仕事探せと叫ぶ両親、写真を頼んだおじさんの手を引く父親、何度か出てくる壁に張り付くヤモリの、私たちを落ち着かなくさせる異質さが良かった
お兄ちゃんの台所でのI'll be backだけが唯一の救いだったような気がして、ずっと頭に残っている
生きたお芝居を久しぶりに観たような気がした、手が痛くなるくらい拍手したい
パピコ食べちゃお
麻菜

麻菜