みかぽん

MINAMATAーミナマターのみかぽんのレビュー・感想・評価

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)
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映画の感想と離れた内容を先にお詫びします。
以下は私の個人的なグダグダです😞。

私の近代史への関心は、ユージン・スミスより少し年上の、ノルマンディー上陸作戦(血のオマハ)に丸腰同行し、プライベート・ライアンの冒頭シーンをカメラに収めた戦争写真家、ロバート・キャパ好きに由来するのですが、彼は戦後すぐ「もうカメラの時代は終わり。この先はTV(映像)の時代」と語りました。
そして先ずは、ハリウッドに居場所を求めるのですが、こちらは制作があまりにのんびりなので性に合わず、しかしイングリット・バーグマンとは恋仲になり、結婚を迫られたりの相変わらずなモテ男振り。そう言う意味では楽しかったみたいだけど…💦 結局は、友人達と写真家集団〝マグナム・フォトス〟の立ち上げに尽力します。
ここでは若手にテーマを持たせ、資金を工面しては現地へ派遣、、のまさに本作の編集長(ボブ)のような役割をするのですが、勿論、こちらも天職とはほど遠く、、。そんな矢先、戦前のパリで貧乏な青春時代を共に過ごした日本の友人からの招待で来日を果たし、そして思いの外、日本から刺激を受けたことで〝もう一度写真を撮ろうかな〟の気持ちを再燃。日本からアメリカの友人に向けて、自身再出発の手紙を書きます。
そんな矢先に、たまたま〝今、君がアジアにいるのなら〟とライフ(偶然にもユージンを水俣に派遣したライフ😧)の依頼を受け、暫し悩み、結局は荷物を友人に預けたままベトナム(当時はインドシナ)へ渡ると、WWⅡでは百戦錬磨だったキャパなのに、当地であっけなく地雷を踏んで亡くなるのでした。。

WWⅡでキャパはヨーロッパ 戦線、そして今回の物語の主人公、ユージン・スミスは沖縄戦を取材。彼は20余年後に日本を再訪し〝MINAMATA〟を撮り、しかしそこで受けたチッソ側の人間の暴行が遠因で7年後に亡くなります。

戦争写真家は誰よりも戦争を憎み、常日頃から「最大の望みは失業すること!」と述べていたのはキャパでしたが、皮肉なことに、キャパもユージンも平和の中では生き場を失い、有事の中でこそ輝いてしまう。そんな運命があまりにつらく😞。

彼らが最晩年を積極的に日本と関わってくれたことを嬉しく思う反面、もし日本と関わらなければ、彼らの命はまだ長くあったのではないか。
否、それが彼らにとって幸せだったのかを考える時、やはり同じ位に切ないのです…🥲。
みかぽん

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