このレビューはネタバレを含みます
終始ホラーしたいのかしたくないのかよく分かんねえがなんだろう、爆笑しながら観たのは確かだ。
製作陣は「IT」をやりたかったのか？あれだけ事故物件推しで？？ (今の中田監督はガチホラーやんねえだろうというのは承知の上で)「残穢」みたいなのを想定してたんだが、うん全然違ったね。あっちで一番評判悪かったCGの黒い人影を初っ端から出してきたあたり、パロディかもしれねえ。
画面の隅に何か映ってるとか、嫌な音が聞こえるとか所々でちゃんと怖めな演出も入れてくれるんだけど、「いや本筋そっちじゃねえから」と言わんばかりに後半の幽霊のクセが強い。シスかDIR EN GREYかという奇天烈なビジュアル。それに「オンソジリシタソワカァァ！」と叫びながら線香フーフーして戦おうとする瀬戸康史。字面にしたらギャグにしか見えないが実際画面でもギャグにしか見えない。冷蔵庫に詰まったおばちゃんとか天井裏からひょっこりオジサンとか、笑わせるつもりしかないよね！？
水回りの生理的に気持ち悪い描写は中田監督ならではなんだけど、上記のコメディ路線とは食い合わせが悪い。しかしその違和感が妙な味になっている気がしないでもないから困る笑。
奈緒のへんが…もとい、恐怖の表情のバリエーション豊かさには素直に舌を巻いた。どんなシチュエーションの怪奇現象にも、150%のビビリ顔で応えてみせる。新世代スクリームクイーン。ホラー映画でもっと彼女を観てみたい！
瀬戸康史演じる相方、やってることはロクデナシ以外の何物でもないんだけど笑、全身怪我したり母親病気になったり終いには親父死んだりと、明らかに主人公より悲惨な目に遭ってるのはドンマイ。
