一見主人公タシャは抑圧から解放されているけど上司であるガーダー、引いてはトレマトン社の駒として手のひらの上で踊らされているかのようで憐れみを感じる。あーこれがノワールかと。ノワールと呼ばれているものって今まで苦手意識があったし、この映画も中盤まで退屈でだいぶ眠かったけどコトが動き始めてからとても悲しい話だとわかり引きずり込まれた。映画が気に入ってパンフレットを買うことはあるけど、学びたいみたいな感覚で買ったのは初めて。自分のなかの映画観みたいなのが少し変わったような気がする。「勉強になった」という感想が一番しっくりくる。
けっして身体だけではない所有する/されるの関係がおもしろい。あと息子の操作するダンス人形があまりに気味悪くて笑ってしまった。
