カタパルトスープレックス

ポゼッサーのカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

ポゼッサー(2020年製作の映画)
3.6
ブランドン・クローネンバーグ監督によるSFノワール作品です。

お父さんのデヴィッド・クローネンバーグ監督は「変身」や「人体改造」をテーマやモチーフにすることが多いですが、息子のブランドン・クローネンバーグ監督の本作も「自分以外の何かへの変体」がテーマです。子供の頃からおとーちゃんの映画をいっぱい観たんだろうなあ。

ターシャ・ヴォス(アンドレア・ライズボロー)は脳のインプラントを通じて他人の脳を乗っ取る暗殺者。相手の脳にシンクロした状態で違和感を感じていたが、そのまま任務を続行していたら……という話です。脳のコントロールの奪い合いがなかなかカオス。

テーマが似ていることもあって、どうしても父親と比べてしまう。両方とも「身体」や「ガジェット」へのこだわりが強いし、趣味が似ている。息子独自のテイストとしてスプラッター趣味があると思います。人体破壊にこだわりを感じる。

お父さんと同様、かなり人を選ぶ癖の強さですが、このテイストにハマればかなり好きなんじゃないでしょうか。ボクはデヴィッド・クローネンバーグは好きなので、同じテーストのブランドン・クローネンバーグも好きです。