突然思い立った様に、コレクションしていたアンティークの数々を、自宅の庭で売り出し始めた老婦人・クレール。
彼女は自身の死を悟っていた。
見かけた友人の計らいで、久しぶりに実家に帰ってきた、娘のマリー。
家のアンティークには、家族の思い出がたくさん詰まっていた。
象の時計、カラクリ人形、父の机、祖母の指輪。
認知症故の発言の奇妙さもありつつ、夢想と現実、過去と現在を行き来しながら、人生を振り返り、清算していく。
終わり方はなんとなく悟ってしまったけど、物語の"夢の中"のような時の流れと、アンティークの美しさで、個人的には好きな作品です。
家の中のアンティークがとにかく美しいし、憧れる。
過去の美しさが残る認知症の老女役を、カトリーヌ・ドヌーブが演じている。
そしてカトリーヌ・ドヌーブとキアラ・マストロヤンニの母娘が、母娘役で共演を果たした映画でもあるそうな。