先日観た『ヒルビリー・エレジー』と似た境遇の家族を描きながら、あの作品が辿り着いたのが希望である一方で、本作が辿り着いたのは絶望。
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親が子供だと、子供が親の役割を担わされる。そうしてイビツな共依存の関係が成立し、厳しい生活環境と狭い人間関係がそれに拍車をかける。
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両者を隔離させる力や、一方が他方を切り捨てる契機の有無が明暗を分ける。上述 『ヒルビリー〜』にはそれが有り、本作にはそれが無かった。そして両者共に実話である。安っぽいヒューマニズムや知ったような講釈が意味を成さない、圧倒的にハードな現実を前に、ただ言葉を失う。
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長澤まさみの極悪独親っぷり演技は本当に素晴らしいの一言。
