絵画を盗まれた画家が泥棒とかけがえのない友情を築いていく不思議な映画。
モキュメンタリーかと思ったらまさかのドキュメンタリー映画!
実話というのがまず凄い。よく撮ってましたね…内容云々以前にそれが奇跡。
そして言葉ではなんとも表現し難い、不思議な気分させられる映画で。
根は真面目っぽいけどどうしても駄目人間から抜け出せない盗人のベルティル。
素直なようでいて駄々をこねる彼はなぜか憎めなくて、むしろ守ってあげたくなるから不思議。
画家が彼の為に彼の肖像画を描くシーンで、その画を見つめる彼の表情がたまらないほどグッとくる。
ラストのタトゥーからタトゥーの演出には痺れた。上手く言い表せなくてもどかしいけど、なぜか美しい。
淡々としているのに目が離せない、「いい複雑な感情」を抱かせる不思議な映画でした。