モスリン

僕が跳びはねる理由のモスリンのレビュー・感想・評価

僕が跳びはねる理由(2020年製作の映画)
2.1
画面暗め。
理解できない・理解されない「かなしみ」にかなりクローズアップされた撮り方だったと思う。
個人的に見ていて辛すぎた。
もっと色彩も感情も豊かな世界にお互い(サポートする人・当事者)が暮らしているはずなので、かなしいばかりに感じられて苦しくなってしまった。

思考に身体が追い付かない、考えていることを口に出来ないというだけで、知能が劣っていると判断されてしまうことの恐ろしさを感じた。
生まれてからずっと「『普通』じゃない」という言葉の檻に閉じ込められて暮らすってどういう感覚だろう……と思うと、他人事とは思えない。

共有するということが人間社会でいかに重要なことなのかを痛感した映画。
普通ってなんだろう。
普通という言葉はものすごく不確かなのに、みんながそれにすがり付いて、しかも深く考えずに過ごすことは時に暴力になるんだと改めて思った。
モスリン

モスリン