僕が跳びはねる理由の作品情報・感想・評価

「僕が跳びはねる理由」に投稿された感想・評価

mutan

mutanの感想・評価

4.5
映画館で観て良かった。
音や映像が綺麗だった!
本を読みたくなった。
kenta

kentaの感想・評価

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 この頃映画を観ることがめっきりなくなった。以前は強迫的であった気がする。観ていない映画がこんなにもあるのだから、急いでみなければとそう思っていた。本に対しても同じように考えていた。つねに積読。洪水。溺れていたようだ。そういえば、本を買う量も少なくなった。漠然とした焦りがどこかに消え去った。

 久しぶりの映画だった。この頃は他者の世界を観ることが自分にとっての大きなテーマだ。以前は、「全ての他者は全き他者である」と漠然としたテーゼを頭に入れつつも、その他者の生きる特異な世界に全く興味がなかったのだから、大きな転機を迎えたのだといえよう。同時に、他者と相対し自分がどのような特異な世界を生きているのかということにも興味を持ち始めたのであった。

 それはさておき。
 自閉症者は部分が最初に目に入るらしい。非自閉症者は全体を掴んで、それから部分へと目が進む。この前読んだ本でも、自閉症者は〈これ〉性に圧倒されると言っていた気がする。つまり、あらゆる出来事が全く特異に〈これ〉として現れる。なんだか全てが新鮮で世界が素敵にも思えるが、ものすごく大変だろう。
 我々は、出来事に慣れて同じものとしてみなすから楽をできている。一瞬、一瞬が新しく特別であったら疲れて耐えられないだろう。そうはいっても、彼らの見える世界に惹かれる。僕には物事の違いはわからない。ほとんど同じだ。
 映画の力はすごいものだと思った。音とイマージュの構成は自閉症を生きる人々の世界へと、橋渡しをしてくれる。音やものの細部が我々を圧倒して、彼らの世界を表す。カーテンの網目。普段なら無関心で目の入らないもの、その差異が際立たせられる。音も。バイクの通り過ぎる音、つん裂くような音楽、雨垂れ。
 差別はどこから生まれるかその原因は享楽の違いと読んだことがある。例えば、外国人差別であれば異なる食べ物ひいては文化を享楽している。我々の食べないものを食べること、我々のしない性行為をすること、そのような事例を考えると、享楽の観点から差別を考えることは説得力がある。
 もしかしたら、自閉症者への差別も全く違う世界を享楽していることに由来すると捉えることができるだろう。「普通」の人みたいな言語の使い方をしないことや、そもそもの世界の捉え方、鮮明に蘇ってくる記憶など。
 良い映画でした。
Matz

Matzの感想・評価

4.5
映画としてはいいけど内容がより入ってくるにはダサい日本のドキュメンタリーのフォーマットのほうが適しているかも。ちょっと映像がカッコ良すぎる。中学1年くらいの時期に教材として必修させたい。
ゆ

ゆの感想・評価

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沢山の自閉症のこども達に触れ合ってきたからこそ、彼ら彼女らと重ねてしまい涙ちょちょぎれのドキュメンタリー映画でした。

風景の見え方、何を伝えたいのか
勉強になることばかりでした

障がいについて理解することも
大切だけれど、
何よりも理解しようとする気持ちを持つことが、
重要だと思ってしまいました。

本当に感受性や五感の描写が凄かった
世界中の人が観れば良いのに、、と思った作品でした
素晴らしかったです!
一

一の感想・評価

3.8
自閉症を抱える作家の東田直樹が13歳の時に執筆したエッセイ「自閉症の僕が跳びはねる理由」をベースにしたドキュメンタリー

恥ずかしながらこの本の存在自体を全く知らなかったですが、この本によって救われた自閉症を抱える人々やその周りの家族などはかなりいるのではないだろうか

自閉症そのものを深堀するというよりも、あくまで彼らからみた世界や内面を映像化しているようなドキュメンタリーで、国も人種も異なる世界各地の5人の自閉症の少年少女たちの姿やその家族たちの証言を通し、いわゆる“普通”の人たちの世界と彼らの世界がどのように違うのかというのを、神秘的でファンタジーのような色味や構図を堪能できる美しい映像に乗せられ、編集や音楽のセンスも光る独特な表現で映し出される

衝撃的な展開や露骨に感動を誘うようなシーンといったわかりやすくセンセーショナルな描写があるドキュメンタリーではなく、じんわりと身に沁みて考えさせれる作りが好き

なにより、間違った認識で勝手に思い込んでしまっていた自閉症を抱える人々とは180度違っていたのがびっくり
恐らくそれは、暗記力が優れていたり、適当な日にちの曜日を一瞬で答えられたり、独特な絵の才能だったり、瞬時に並外れた暗算で出来たりというサヴァン症候群のようなイメージが強かったから

会話が困難で気持ちを伝えるのが非常に難しいと言われる障害なので方法が特殊ではあるけど、意思疎通もできるし健常者と何ら変わらない部分も数多く存在するということにもかなり驚いたし、こんな偏見を持っていた自分が恥ずかしくてしょうがない

そもそも当時13歳の自閉症の子がこういった本を執筆したこと自体が凄すぎるんですが、それを違和感なく映像に落とし込んでいる監督もかなり凄い

自分のような間違った認識を持っていることにすら気づいてない人もいると思うし、自閉症という障害の理解を得る意味でも義務教育で観せてほしいくらい素晴らしいドキュメンタリーだと思う

尋常じゃない映像の洗練具合も最高だったし82分しかないのでサクッと観られます
ベースになった本も読みたいな

〈 Rotten Tomatoes 🍅98% 🍿※80% 〉
〈 IMDb ※7.6 / Metascore 83 / Letterboxd 3.8 〉

2021 劇場鑑賞 No.026
Bee

Beeの感想・評価

3.8
この映画自体の撮影の視点や録音の仕方などどこか心が安らぐような美しい景色や現象で、『あゝきっと彼らがみてる世界はこういう世界なんだな』と勝手ながら解釈した。

自分がはじめて知る世界、人々で彼らの世界と僕の世界の壁はこの映画一本だけではなくならないかもしれない。けど彼らの周りにいる家族や知る人たちは世界の常識とは違う瞬間を不器用ながらに幸せに生きているんだろうかなと感じた。
凪歩

凪歩の感想・評価

3.0
自分の感情や思っているままの言葉を口にできない瞬間や、その言えない、できないと思っている感情やもどかしさなんかは当人にしかわからない。自分の子どもなのにその子の気持ちを理解してあげにくいもどかしさは同様に子どもたちが感じているもどかしさにも似たそれだと思う。そのもどかしさと知りたいという気持ちがあったからこそ、我が子はこんなふうに感じているんだ、とずっと知りたかった靄のかかった部分を的確に言葉にした東田さんの本に出会えた時はとても嬉しかっただろうな、
みんな理想の自分、“普通”とされる自分像を頭の中に持っているのかなあと韓国映画のoasisを思い出しました。

作中、確かにと思わされる部分が多かった。地域によって自閉症という病気に対する認識の違いとか、怖いと思いました。人間みな自分にとって自分は“普通”だと思っていると思う、病気とは関係なくなってくるかも知れませんが、自分の“普通”のものさしで人やものを測らぬようにしようと思いました。私の普通は私だけの普通なんだよな、人には人の普通があるよな、みんな自分の普通を生きているんだよな、と、思いました。
思ってることが伝わらないのがこんなにもつらいとだと日常から思えたら
wkbkk

wkbkkの感想・評価

3.8
世界各国の自閉スペクトラム症の子を追ったドキュメンタリー作品。
思えば毎日のように関わっているけど、あの子たちの気持ちや思いを実際にしっかり聞いたことはない。この作品を通して初めてリアルな声を聞くことが出来て非常に勉強になった。そして何よりもこの子たちがもっと自分らしく、思うままに生きられるように様々なツールが増えていけばと切に思った。あのアルファベットボードはアナログだけどめちゃくちゃ役立つと感じた。

映画館の中に鼻をすする音が響いていたので、おそらく親なのかなと思ったら胸が苦しくなった。東田さんの原作も読んでみようと思います。
私の知らない"普通”を少しだけのぞくことができて、ちょっとだけ世界が広がった気がした。

自閉症の青年のパパが発した「私には味わえない楽しさ(幸福?)を彼はいま感じている」っていう言葉にめちゃくちゃグッときたな。
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