Yutaka

ナイトメア・アリーのYutakaのレビュー・感想・評価

ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)
4.0
『シェイプオブウォーター』で躍進したデルトロが更にシリアスな路線を極めたノワール調の秀作。
スタンの回想のシークエンスが挟まれる事によって物語が持つ神秘性が増して良かった。このシークエンスの見え方が徐々に変化していって怖い。
前半の見世物小屋は場末感がありながらもとても煌びやかで視覚的にめちゃくちゃ面白かった。これに影響を与えたであろう『フリークス』は未見なので見たいと思う。見世物小屋を離れた後はインパクトは薄れるが戦時中のゴージャスなアメリカを様々なカットによって堪能出来る。
オチは伏線貼られまくりで容易に予想出来るので、どう落ちぶれていくかを予想しながら見るのが楽しかった。上手く物語を円環構造に落とし込んだデルトロは流石。
若干尺は長いと思うが、圧倒的な画作りによる確立されたノワールな空気に浸ることが出来た。
まあとりあえずルーニーマーラとケイトブランシェットの『キャロル』カップル拝めたし良し。
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