ガンビー教授

情婦のガンビー教授のレビュー・感想・評価

情婦(1957年製作の映画)
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ミステリーなので観客も騙されているのは当然なのだけど、非常に映画らしい手法によって後から考えてみると『あのとき自分も騙されていたのか』と気付くシーンが一カ所ある。小説では表現できないような……面白い。

こういうハリウッド古典は有無を言わせず面白いと思わせる力がある。ビリーワイルダーの演出、巧みな脚本あればこそなのだけど、同時にいかにも精緻でよく詰められた脚本と演出だぞと圧迫してくるような感じというか、そのような堅苦しさはない。軽やかなのだ。軽やかさと巧みさ。繰り返し見たくなる映画というのはそういうものではないだろうか。
ガンビー教授

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